肩こりの症状を抱える人は本当に多いですよね。私が働いている整体院にやってくる方の6割の症状は肩こりです。
働き盛りの30~40代の方のうち、約75%の方が「肩こりの症状がある」というデータもあるそうですよ〜。
お母さんの肩たたきで、よくお小遣い稼いでたなあ〜
今現在すでに肩こりで悩んでいる方も、肩こりではない方も、予防のために、今回の記事をお読みいただければと思います!
STEP1 結論:肩こりになるたった1つの理由を知る
ガチガチの肩こりを抱える方に、ほぼ間違いなく共通する点があります。
ズバリ、
【姿勢が悪い】
これにつきます。
いやいや、そんなことくらいはわかってるよ!怒
と思う方もいると思うので、もう少し詳しく説明します!
姿勢が悪いと一言でいっても、悪い姿勢というのは、見た目ですぐにわかるような猫背の姿勢だけじゃないんです。
パッと見姿勢が悪くなさそうであっても、肩こりになってしまうような姿勢になってしまっている場合があります。
大事なのは見た目の姿勢だけでなくて、肩こりの原因となっている、本質部分を知ること。
肩こりの本質を知ると、
・どの身体の部位が、どんな状態だと肩こりになってしまうのか
・肩こりにならない正常な状態とは、どのような状態なのか
・肩こりにならない姿勢を作るには、何を意識すればいいのか
・どのようにすれば肩こりの根本から解消できるのか
このようなことが理解できるようになります。
単に「肩こりを改善するために姿勢を良くしよう!」としていても、意識すべきポイントがずれていたり、見るべきところが間違っていたりすると
「姿勢を意識しても肩こりなんて良くならない!」
なんてことになってしまいます。
ただ、肩こりの原因となる本質部分を知っていると
「ここをこのように改善すれば良くなるのか!」
っていうのが納得できるんですね。
基準がはっきりしているので対策もしやすいですし、間違った情報に惑わされなくなります。
遠回りしてしまわないように、きちんと学んで肩こりから解放されましょうね。
☑︎肩こりの原因は「姿勢」
☑︎肩こりの原因となる「姿勢」の本質部分を知ると、自分に合った対策方法がわかる
STEP2 肩こりになるメカニズムを知る
まず、「なぜ肩こりになってしまうのか?」を知っていくところから始めていきましょう。
よく「筋肉が凝る」という言葉を見聞きするかもしれませんが、
筋肉のコリ=筋肉が硬くなっている
まずこのことをきちんと認識しましょう。
あなたが肩を揉んで「硬いなあ」と思っているものは、骨でも腱でもスジでもなく筋肉です。
そして筋肉が硬くなる理由として
①「常に」
②「筋肉が使われ続けていて」
③「かつ引き伸ばされている」
この3つが揃っているのが原因です。
厳密にはこれだけではありませんが、「〇〇が凝ってる〜」って時は大体この3拍子が揃ってしまっているのが原因です。
今回は肩こりについてのお話なので、上記の3つが原因というところでお話を進めていきますね。
筋肉の性質として「縮むことしかできない」という性質があります。
筋肉を使っている時は「筋肉が縮んでいる時」です。
腕の筋肉の力こぶをイメージしてみてください。
筋肉がギュッと縮んで硬くなりますよね。
これが筋肉を「使っている状態」です。
筋肉が凝っている(硬くなって辛い)時って
筋肉に対して「縮め!」って命令してる(使っている状態の時)のに、その筋肉をめっちゃ引き伸ばされ続けている時です。
この状態が続くと筋肉の硬さ、つまりコリが起こります。
例えるなら、車のアクセルとブレーキを同時に踏み続けている状態です。
そんな車はいつか壊れます。
ちなみに、これを瞬間的にやると超高強度のトレーニングになります。
アスリートのトレーニングではよく使われる手法で、
この方法を使いこなせれば筋肉ムキムキになれるかもしれませんね。
使い方を間違えなければいいんですけど、
いや、アスリートじゃないし!
肩こりに悩んでるだけでムキムキとか目指してないし!
辛いのをなんとかしたいだけなんだよ〜!
そういう人はこの先も読み進めてくださいね。
車のアクセルとブレーキを同時に踏み続けている状態、そんな
①「常に」
②「筋肉が使われ続けていて」
③「かつ引き伸ばされている」
この3拍子が揃ってしまっていることに、多くの肩こりに悩む人はほとんど気づいてないです。
「いやいや、別に筋肉使ってないよ!」という人もいるかもしれませんが、たとえ意識していなくても、姿勢をキープするためや、細かな動作をするためにも使われています。
たとえば、
・スマホやPCを見る
・キーボードを打つ
・トートバッグを肩にかける
これ全部「あるある」な日常動作だと思いますが、こういう時はぜーんぶ肩の筋肉使ってます。
肩こりの悩みから脱却するためには、自分の状態が
①「常に」
②「筋肉が使われ続けていて」
③「かつ引き伸ばされている」
こうなってしまっていないか気づくところがスタートラインです。
自分の身体をまずは理解し、その部分を自分でコントロールできれば、肩こりから解放される未来はすぐそこですよ。
☑︎筋肉が凝り固まってしまう理由は
①「常に」
②「筋肉が使われ続けていて」
③「かつ引き伸ばされている」
状態だから
☑︎これらの状態はブレーキとアクセルを両方踏み続けているような状態
☑︎自分がこの3つの状態になっていないかを知り、自らの身体をコントロールできるようになることが大事
STEP4 肩こりの原因筋を知る
じゃあ今日から自分の身体を理解してコントロールできる人になりましょう!
といきなり言われても難しいですよね(^^;;
まずは肩こりの方が共通して引き伸ばされている大きな筋肉を知りましょう。
「筋肉の名前なんてわからない!」
という方も、どこにあるのかだけでいいので覚えていてください。
肩こりの方が1番ダメージ受けている筋肉です。
僧帽筋という筋肉です。
この僧帽筋には他の筋肉に比べて、硬くなってしまいやすい(こりやすい)理由があるんです。
その理由として
・立っている・座っているだけでも使われてしまう
・背中が丸まると引き伸ばされてしまう
・常時ねじれを生じている
というこれらの特徴があります。
1つずつ説明していきましょう。
立っている・座っているだけでも使われてしまう
この僧帽筋という筋肉は、腕全体が重力によって引っ張られている、という特徴があります。
片方の肩〜手先の重さは、大体体重の3〜4%と言われており、両腕で7〜8%ほど、体重60kgの人で4.2kg〜4.8kgくらいになります。
片腕で2Lペットボトルくらいよりも少し重いくらいです。
腕だけでも結構な重さがありますよね。
重力に対して垂直の姿勢でいる限り、肩から手先までの重みで、肩は常に引っ張られているわけです。
そのため生活の中で常に負担がかかり続けてしまうシーンが多いんですね。
日常生活の中で、あなたが特に何もしていないと思っていても、
①「常に」
②「筋肉が使われ続けていて」
③「かつ引き伸ばされている」
寝てる時以外はほぼこの状態になってしまっているので、「肩はそもそも負担がかかりやすい筋肉だよ」ということを覚えておきましょう。
これが肩こりになりやすい理由の一つです。
背中が丸まると引き伸ばされてしまう
僧帽筋のイラストをもう一度見てみましょう。
後頭部・首・肩・背中・腰近くまで、背面に幅広く付着していますね。
現代人のよくある不良姿勢として、
- デスクワークで気づけば身体が前のめりに…
- 電車でスマホ見ながら頭が下に下に…
- 料理していると肩が丸く…
ついついこんな姿勢になってしまうこと、ありませんか?
この姿勢がなぜダメなのかというと、
ただでさえ「①立っている・座っているだけでも使われてしまう」のにも関わらず、
不良姿勢によってさらに引き伸ばされてしまうわけです。
- 「常に」
- 「筋肉が使われ続けていて」
- 「かつ引き伸ばされている」
この「引き伸ばされる」部分が増長されてしまうわけです。
そのためされに筋肉の負担が増え、筋肉がどんどん硬くなってしまう、ということです。
常時ねじれを生じている
少し解剖学的な目線からお話しします。
肩こりの原因「僧帽筋」はそもそもねじれのある構造になっています。
その理由として、人間はもともと4足歩行だった、という部分が関係します。
人間は進化の過程で4足歩行から2足の直立歩行をするようになりました。
ただ骨格や筋肉は4足歩行のままなので、体幹に対して垂直にあった腕が、2足歩行になったら、体幹に対して平行になった状態なんですね。
「立っている・座っているだけでも使われてしまう」
ねじれはこれを増長します。
筋肉がねじれているということは、③「かつ引き伸ばされている」ことと同じ。
僧帽筋には強い負荷がかかりやすいということです。
この3つを見てどう思いました?
肩こり改善なんて無理じゃん…泣
そう思った方、希望を捨てないでください。笑
肩の筋肉である僧帽筋に対して、
①「常に」
②「筋肉が使われ続けていて」
③「かつ引き伸ばされている」
確かに、この状態をゼロにするには寝たきりになるくらいしかありません。
大事なのは、僧帽筋にかかるダメージを減らす方法を知ることです。
①「常に」
②「筋肉が使われ続けていて」
③「かつ引き伸ばされている」
この3つをコンプリートしてしまう姿勢を減らすことが大事です。
☑︎肩こりの原因筋は「僧帽筋」
☑︎僧帽筋が他の筋肉に比べ硬くなりやすいのは
・立っている・座っているだけでも使われてしまう
・背中が丸まると引き伸ばされてしまう
・常時ねじれを生じている
これらの特徴があるから
☑︎これらの特徴は
①「常に」
②「筋肉が使われ続けていて」
③「かつ引き伸ばされている」
を増長するため、肩は凝りやすい
STEP4 肩こりの原因筋を知る
肩こりの原因筋を知る
肩こりを増長する姿勢とその理由
今の姿勢に”気づく”ところが大事です!
肩こりになる2大姿勢として
☑︎横から見た時、首の付け根よりも頭が前にある(猫背姿勢)
☑︎横から見た時、背骨のラインより肩が前にある(巻き肩姿勢)
この2つがあります。
猫背姿勢はイメージがつきやすいかもしれませんね。
巻き肩姿勢は聞いたことがない方もいるのではないでしょうか。
常にこれらの姿勢になっている人は、常に僧帽筋が悲鳴をあげていると思ってください( ; ; )
1つづつ説明していきましょう。
☑︎横から見た時、首の付け根よりも頭が前にある(猫背姿勢)
鏡で横から見た時にチェックできるポイントです。
これはわかりやすいんじゃないかなと思います。
なぜこの姿勢がダメかというと、僧帽筋の特徴の「背中が丸まると引き伸ばされてしまう」を増長するから、というのはなんとなく分かるかなと思います。
ただこれだけじゃなくて、「立っている・座っているだけでも使われてしまう 」ここも増長するんですね。
「立っている・座っているだけでものすごく使われてしまう」になってしまうわけです。
理由として、頭の重さと首の位置関係によって、僧帽筋の使われ方が変わるからです。
頭の重さは大体4〜6kgくらいです。
ボーリングの球をイメージしてみてください。
約5kgほどの重さがあるこの頭が、首の真上にある状態だったら、基本的には骨でこの重みを支えているので、筋肉への負担が少ない状態です。
ただ、この重たい頭が首よりも前の位置にあると、骨だけで支えることができません。
そこで使われるのが「筋肉」ですね。
前方向に落ちそうになっている頭を、頑張って筋肉で引っ張り上げているんです。
猫背姿勢は、
僧帽筋を
立っている・座っているだけでも使ってしまう
背中が丸まると引き伸ばされてしまう
状態にする姿勢。
そのため、猫背の姿勢が通常運転になってしまっている人は
①「常に」
②「筋肉が使われ続けていて」
③「かつ引き伸ばされている」
ので、肩こりになってしまいやすいということです。
☑︎横から見た時、背骨のラインより肩が前にある(巻き肩姿勢)
この姿勢は現代人によくありがちな姿勢なのですが、この姿勢が肩こりの原因になっていることに気付きづらいというのと、そもそも自分が巻き肩姿勢になっていることに気付かない、というのがポイント。
いつの間にか隠れ肩こり姿勢になっている人がとっても多いんです。
そしてなぜこの姿勢が肩こりにつながるかというと、前述した「僧帽筋」は、肩の関節付近の「肩峰」と呼ばれる場所までくっついているからです。
そして「肩峰」が引き伸ばされてしまう状態が「巻き肩」の姿勢になります。
猫背だけでなく、この肩が丸くなり「巻き肩」の姿勢にも注意が必要です。
この2つの姿勢のいずれかに当てはまっていたら、あなたの肩の筋肉、つまり僧帽筋は
①「常に」
②「筋肉が使われ続けていて」
③「かつ引き伸ばされている」
になっています。
そしてそんな時間が長ければ長いほど負担が大きくなります。
もしあなたが、すでに肩こりに悩んでいるなら
「そりゃ肩こりになります」という状態です。
肩こりじゃないよ!っていう人も、この状態になっているのなら将来の肩こり予備軍です。
今は痛みや辛さを感じなくても、少なくとも肩の筋肉は硬くなっているので、まずは今の自分の姿勢に気づき、正しい知識を知っていきましょう。
また周りの人が肩こりに悩んでいたら、この情報を教えてあげるといいですね。
お母さんへの肩たたき、あんまり意味なかったのかも…涙
☑︎肩こりの原因となる2大姿勢は
・横から見た時、首の付け根よりも頭が前にある(猫背姿勢)
・横から見た時、背骨のラインより肩が前にある(巻き肩姿勢)
☑︎なぜこの姿勢が良くないかというと、どちらの姿勢も肩こりの原因筋である「僧帽筋」を使いながら引き伸ばす姿勢だから
ここまで学んだところでまとめに入ります!
まとめ
★肩こりになるたった1つの原因は姿勢。
筋肉が硬くなってしまう姿勢の共通点は
・①「常に」
・②「筋肉が使われ続けていて」
・③「かつ引き伸ばされている」から。
★どの筋肉がこの状態になると肩こりになるのか?
答えは僧帽筋という筋肉。
僧帽筋が肩こりの原因になってしまう理由は3つあって、
・立っている・座っているだけでも使われてしまう
・背中が丸まると引き伸ばされてしまう
・常時ねじれを生じている から。
★この3つの状態は、肩の筋肉に負担をかけやすいので
・①「常に」
・②「筋肉が使われ続けていて」
・③「かつ引き伸ばされている」
この3つを満たしやすい状態が常にあるということ。
★この3つを満たす、肩こりになる2大姿勢というのが、
・横から見た時、首の付け根よりも頭が前にある(猫背姿勢)
・横から見た時、背骨のラインより肩が前にある(巻き肩姿勢)
★今の自分の姿勢がどうなっているのかを、正しく知ることが大事!
今の身体を知ること、そして肩こりの原因と本質部分を知ることで、何をどのように改善すればいいのかを理解しましょう。
その上で自分の身体をコントロールできるように日々意識を積み重ねていければ…その積み重ねが、肩こり知らず・痛み知らずになる1番の近道ですよ〜!
少しずつ続けるのが大事だね!一緒に頑張ろう!
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